便座カバーの庭

趣味や創作や買った物など

ブラックジャックを読んで

今更だなぁ…今更だ…

でも書く。

 

ブラックジャックを初めて読んだのは中学の図書室

図書委員の友人を待つ間、やることもなくとりあえず漫画があったので手に取った

ただそれだけの理由だった

読み出すと面白いんだよねぇ

未読の人は是非今更ながら読んで欲しい。

それはそうと

中学の図書室に置いてあったのは一番普及しているだろう秋田文庫版だった

適当に読み進めていき、そして16巻

私は知ることになる

人生で初めての『カプ萌え』を。

もちろん当時そんな言葉はないし、あったとして私は知らなかった

でも16巻、過ぎさりし一瞬

ブラックジャックが健平という少年と出会い、健平の過去越しに『自分よりも優れた外科医』に会う。そういう話。

その話を読み終わったとき、次の話にも当たり前のように健平がいる気がした

当たり前のように先生の隣にいてくれる気がした

隣にいて、怒って、笑っていてくれる気がした

でも当然いない。(そもそも文庫版は連載順じゃないのでいたとしてもいないけど)

 

すごい虚無感だった

 

あまりに健平とBJの距離が近すぎた

健平に対するそれはピノコに対するBJの態度や距離と近しいものがあった

あまりに近くてあまりに当たり前のよう接するものだから

私はもう、次の話にも当たり前のよう健平がいてくれる気がしていた

でも当然捲った頁の次の話に健平がいることはない。

当たり前のように、当然のように、今までと同じようにBJの新しい話が始まる

つい1頁前まで寂しげなBJの背中を見つめてくれていた学ラン姿は、もうどこにもなかった。

 

もしも

もしもブラックジャックがもっと続いていたら、恵さんやブラッククイーン、キリコなんかみたいに再登場もあったかもしれないな

そんなことを思うことしか私には出来ない。

故に私は見たかったBJの未来を自分で描くことしか出来ない

ので。描く。